「ミュージカルのオーディションってどんな風にやってるんだろう?」と思ったことはないですか?
これからミュージカルのオーディションを受けたいと思っている方々に向け、少しでもオーディションの不安が解消されればと思い、流れをご紹介します。
第一次審査
さっそく第一次審査から行きます。
まず第一次審査は、書類選考です。
書類選考とは、自分のプロフィールや実績(舞台出演歴など)が書かれたいわゆる履歴書を送り書面でのオーディションが一次審査です。
これは事務所にいれば、事務所がオーディションをする会社側に送ってくれます。
また最近ではYoutubeが普及し、書類の他にYoutubeで歌唱動画やダンス動画も一次審査の段階で送ることが多くなってきました。
歌唱動画もダンス動画も課題が出される場合もありますが、ほとんどの場合が自由で、『1分以内の動画をYoutubeの限定動画でアップしていただき、URLをお送りください』とご連絡があります。
一次審査にYoutube動画審査が加わったことで、より正確に判断される一方で「二次審査の合格率がより厳しくなったな」と感じています。
歌がうまくても、動画の撮り方があまり良くないと書類で落とされてしまうこともあるかと思います。
動画の撮り方なんかもまたブログ書きたいと思いますので、楽しみにしていてください。
第二次審査
続いては二次審査です。
二次審査に行けると、いよいよ審査員と対面でもオーディションになります。(なんだか書きながら緊張してきました。)
二次審査では、歌審査・ダンス審査がほとんどで時よりプラスで芝居審査もあります。
二次審査は、テーマに分けて紹介していきます。
オーディション会場の雰囲気
オーディション会場に到着したら、まずは控え室に行き控え室担当のスタッフさんに『事務所名と名前』を伝えます。
そして、その日のオーディションでダンス審査があれば、動きやすい格好に着替えたりストレッチをしたり発生したりなど準備を進めます。
そうしている間に、同じ時間に受ける他の俳優さんも少しずつ集まってきて(オーディションによって異なりますが、約10〜20人くらい)、集合時間から約15〜20分待っていると自分のグループが別室のオーディション部屋へ移動します。
オーディション部屋に入ると、これもオーディションによって違いますが、審査員は大体5人〜多くても10人くらい自分たちと対面で座っています。
よくドラマとかでもある就職活動の面接とほぼ同じような感じです。
審査員には、作品の演出家や音楽監督の他に振付師、演出助手、歌唱指導、プロデューサーなどが座っています。
実技審査
実技審査は基本、歌とダンスのみがほとんどですが、今回は芝居審査の流れも含めて紹介します。
歌審査
まずは歌審査から。
歌審査は、書類審査が通った段階で課題曲1〜2曲ほどPDFなどデータで渡されていることが多いです。そして親切なところは、音源なども送ってくれますが、基本的には自分で音取りをして歌えるように準備していきます。
話は、2次の歌審査に戻ります。
まずは、同じグループで審査会場に入った方々とピアニストさんの伴奏に合わせて、念のために音の確認などを2回ほどしていただきます。
そして、すぐに一人ずつ審査員の前に立ち歌っていきます。
歌の審査だけであれば、この時点であとは合否を待つのみですが、ダンス審査もある場合は全員が歌い終わったらすぐにダンス審査に移ります。
ダンス審査
それでは、続いてダンス審査です。
ダンス審査は、審査会場の部屋に満遍なく全員が広がり、振付師の進行のもとダンスの振りを入れていきます。
時間で言えば約20分くらいで32小節ほどの振り入れをします。
流れとしては、
20分で全員で振り入れ→グループを半分に分け音楽と共に振りの確認×2回→ダンス審査
になります。
ダンス審査は、大体2〜3人ずつで踊っていきます。
オーディションによって、すでにダンスの振りが課題として事前に動画で渡されることもあり、その時はしっかり覚えてきて2回ほど確認してからすぐにダンス審査に入ることもあります。
また作品によって、歌審査からやるのかダンス審査からやるのかはバラバラで、ダンスがメインの作品オーディションであれば、まずはダンスからやってそこで一度合否を発表し、歌審査という流れもあります。
芝居審査
続いて、芝居審査です。
芝居審査は基本、2次実技審査の最後に行われることが多いです。
芝居の審査は、モノローグ(一人でセリフを言う)の場合と会話での場合があります。
会話の場合は、オーディションで準備してくださった俳優さんとやる場合もあれば、一緒に受けている俳優さんもしくは女優さんとやる場合もあります。
芝居審査があるということはその作品の中でセリフがあるということなので、歌やダンス同様にしっかり準備していくことが大切です。
【番外編】第三次審査
最近のミュージカルのオーディションは、二次審査までが90%ですが、たまに三次審査に呼ばれることもあります。
三次審査に呼ばれるということは審査が難航しているということでもありますが、あなたはほぼ合格の目の前にいて、あともう少しというところまで来ているということです。
私も三次審査に呼ばれたことは2回ほどしかありませんが、その時はどちらもワークショップのような内容でした。
オーディションに呼ばれた俳優の人数は、二次審査の半分ほど。
全員でオーディション会場に入り、前回同様に審査員と対面で向かい合います。
演出家の方から「今日も来てくれてありがとう。」と言われ、続けて「今日はこの作品のあるシーンをグループに分けて動きながらやってほしい」と言いました。
この時は5人1組になり、あるシーンを一緒に呼ばれた他の俳優さんとお互いに芝居しながら、そして演出家からも「もう少しこんな風にやってみて」と言われながら歌いました。
私が審査員の立場で考えれば、三次審査は「役にイメージが合っているか?」「役同士の組み合わせは良いか」などもう細かい部分での審査になってきていると思います。
なので、もし三次審査まであってあなたがそこまで残ったのであれば、もしオーディションに落ちてもあなたの実力は十分だったということなので、私は落ち込む必要は全くないと思います。
また、三次審査まで行った方であれば、他のオーディションに受かるのも時間の問題なので、オーディションの合否に一喜一憂せず頑張っていきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、ミュージカルのオーディションがどんな風に行われているのかを紹介させていただきました。
私もすでに50以上のオーディションを受けてきましたが、今でもオーディションは緊張します。
今でこそ落ち込むことは減りましたが、また20代前半の頃はオーディションの合否に毎回一喜一憂していまい、「自分はあんてダメなんだ。」「自分はこんなにも求められてないのか。」と、自分の人格までも全否定されたような、毎回そんな気分になっていました。
今では「あっ、イメージじゃなかったんだな」「ご縁がなかっただけだ」「自分を落として損したな」と図々しくも思うようにしています。笑
ぜひ皆さんもどんどんオーディションを受け、いつか一緒の舞台に立てることを楽しみにしております。
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