私は20代の頃、自分のやっていることが「本当に好きなのか?」と、わからなくなってしまったことがありました。
そんな時に、「好きなこと」をキーワードに色んな本を読み漁り実践したり、また自分と対話しながら20代を生きていきました。
そんな私が、「好きなこと」の見つけ方についてご紹介いたします。
なぜ、「好きなこと」がわからなくなってしまうのか?
まず先に、解決策をお伝えするよりも原因を知った方がより脳に蓄積されやすいので、「なぜ、好きなことが見つからないのか?」についてお伝えいたします。
「解決策から知りたい」という方は、上の目次から2つ目のテーマからお読みください。
小さい頃は「好きなことであれば」頭で考えずとも体が勝手に動き出していたのに、大人になり「好きなことがわからなくなってしまった」という人がいます。
実は、私もそうでした。
小さい頃は、公園でもなんでも興味が惹かれるところには、体が勝手に引き寄せられ楽しく遊んでいたのに、20代になりふと「あれ?好きなことがわからない」という現象に陥りました。
なぜこんなことが起きてしまうのでしょうか?
この原因はいくつかあると私は思っています。
席に静かに座っている子がいい子
日本の教育では、黒板に向かって「自分の座席に静かに座っている子がいい子」で「喋ったりじっとしてられない子は悪い子」という風潮や刷り込みがあります。
しかし、本当にそうでしょうか?
それが正しいのであれば、お猿さんで言えば「うまく木登りできるサルが良いサル」「木登りが下手なサルは悪いサル」ということになります。
サルの種類にも走るのが得意なサルもいれば、木登りは普通でも木から木へ飛び移るのが得意なサル、鳴き声が遠くまで届かすのが得意なサルなど色んなサルがいます。
つまり、こうした環境の中で育つと、小さい子供は「自分は悪い子なんだ」や頭のいい子であれば「こうしたら、先生や親から褒められる。喜んでもらえる」と思い、自分の意思とは関係なく「それが正しい」と思ってしまいます。
そうしたことから、だんだんと自分の意思を押し殺すことが習慣になり「好きなこと」「やりたいこと」がわからなくなっていきます。
干渉しすぎる親
「子供をいい子に育てたい」「かわいい我が子のために色々やってあげたい」そう思うことはとても素敵なことだと思います。
しかし、ほとんどの親が「では、いい子とは?」の質問に対して、端的に答えられないでしょう。
そして、現代社会の多くの親が我慢強くなく、しかし子供よりも経験値が豊富なので、子供が失敗しそうなことや子供の勉強に対して、先回りして口出ししてしまったりなんでもかんでも手を出してしまう傾向にあると思います。
そうすると、子供はやってもらうばかりで自分自身で考える能力が伸びずに「何がやりたいのか」少しずつわからなくなってしまいます。
実は、私の両親がその傾向にあり、なんでもかんでもやってくれる親でした。
もちろん両親にはとても感謝していますが、もしこれを読んでいる方で子供がいるのであれば、子供に口出しするのをぐっと堪えて子供に考えさせる、さらには失敗させるということをさせてあげてください。
そして欲を言えば、子供が「これをやりたい」と言った時に「なぜやりたいのか?」を言語化させることを習慣にしてあげてください。
そうすることで、大人になった時には言語化能力が身につき、将来子供が生きやすくなると思います。
何事も「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えること」が大切です。
人に気を使いすぎる
これは、「席に静かに座っている子がいい子」のトピックにも繋がることですが、「人に気を使いすぎる」人は自分のやりたいことがわからなくなってしまう可能性があります。
これは小さい頃からの家庭環境や学校生活の中で育まれてしまうのですが、小さい頃から先生や両親の顔色を伺いないがら育った人は、自分の気持ちよりも相手の言動や顔色を伺う癖がついているのでだんだんと「自分がどうしたいのか?」わからなくなり、「相手の喜ぶこと全てが自分の喜び」にすり替わってしまいます。
もちろん私も「相手の喜ぶこと全てが自分の喜び」と感じる時もありますが、こればかりの人は相手が喜んでくれたことが「安心」し、いつの間にかその「安心」が「喜び」にすり替わっていることがあります。
相手に「依存」してしまっている状態です。
こういうタイプの方は、この後紹介する方法を実践し、少しずつ「自分」を取り戻していきましょう。
「怖い」と思うことをやってみよう
それでは、いよいよ「好きなことの見つけ方」について、ご紹介していきます。
まずはあなたが「怖いな」と思うことに挑戦してみてください。
私は俳優業をやっていますが、もともと人前に出たり話したりするのを想像するだけでとても怖かった人間です。
この怖いという気持ちは「恋愛」にも似ているかもしれません。
好きな人に「変な風に思われたら嫌だな」とか「告白して振られたら(失敗したら)どうしよう」逆に「付き合うことになったらどうしよう」「成功して付き合うことになっても、付き合ってみたら違ったとか言われたらどうしよう」
失敗するのはもちろん怖いですが、成功するのも怖いという人もいると思います。
「好きなこと」も一緒で、「失敗したら…」「馬鹿にされないだろうか」逆に「うまくいっちゃって、今までやってきたことはどうなる?」などなどいろんな不安や恐怖が押し寄せてきます。
そんな「怖い」と思うところにあなたの「好きなこと」の源泉があります。
人によって、それは「トイレ掃除をすること」かもしれません。
「トイレ掃除が好きな人、ましてや怖いと思う人なんていないよ」とお思いかもしれませんが、私の知り合いで「トイレ掃除が大好きすぎて、極めた人」がいます。
彼女のトイレ掃除をしている姿はもちろん考えている時の目は真剣そのもので、とてもかっこいいです。
あなたも是非「怖いな」と思っていることを頼りに挑戦してみてください。
小さい頃の思い出から探す
あなたは小さい頃、何で褒められましたか?または何で怒られましたか?
好きなことを探す上で、幼少期から小学校までの記憶は大いに役立ちます。
そして、人は褒められたことにフォーカスしがちですが、一見ネガティブな怒られていたことにも「好きなこと」が隠れている可能性が大きいです。
例えば、私は小学校まで授業中にも関わらず友達と喋ってたり、立ち歩いていたりなど静かにじっとしていられない生徒で、今ではないかもしれませんが、先生に怒られ廊下に立たされてました。
しかも、立たされるだけで終わらずじっとしていれれない子だったので、数分後には学校中を探検し遊び回っていました。
とにかくじっとできず自分が「面白そう!楽しそう!」と思うと勝手に体が動いてしまうタイプの人間でした。
なので、私はじっとしてなくてもいい舞台・ミュージカル俳優という職業につけて本当に幸せだなと思います。
その他にも、学校の出し物や運動会で自分が目立つ時は人一倍力を入れてやったりとか幼稚園のお遊戯会でやるものを自宅で両親の前でやって見せて、両親の笑ってくれる顔が最高に嬉しかったのを今でも覚えています。
あなたにも是非、褒められたことはもちろん怒られたこと、ネガティブな思い出のものも思い出してみてください。
または両親とどんな子だったか話してみるのもよいでしょう。
「好きなこと」のヒントがきっと見つかると思います。
「やってみたい!」と思うことを挑戦する
以前、他のブログでも書きましたが、「やってみたい!」と思ったことを挑戦する。ということは大切だと思います。
ただ、私もそうでしたが、「やってみたい!」と思ってもすぐさま色んな言い訳が頭を過ぎります。
- お金がない
- 時間がない
- 好きなことじゃなかったらどうしよう
- 失敗したらどうしよう
私もそういう経験があるので、よくわかります。
それでも、勇気を持って飛び込めるかどうかです。
ただし、私には「やってみたい!」と思ってもある言葉の時には「やっぱりやめよう」と決める基準があります。
それは「これでお金稼げるかも」という言葉が流れた時です。
この言葉が出た時にやったものは、私の場合ことごとく続きませんでした。
もちろん、続けられる人もいると思います。しかし、このブログにたどり着き、読んでいるあなたはきっと私と同じで「自分の気持ち」を大切に生きている人だと思います。
自分の気持ちを大切にする人で、「お金がない」「時間がない」などの上記のことを言い訳してしまうときは是非勇気を持って飛び込んでください。
最初は、「無料でやってみる」「Youtubeで見てみる」「やってみたいことの本を買ってみる」など大金をかけずに小さなことから始めてみることをおすすめします。
これも他のブログで書きましたが、私のように100万を水に流すようなことはする必要ありません。
小さく始めて行くと、自分がそれに「のめり込んでいく感じ」もしくは「飽きてくる感じ」がわかると思います。
「のめり込んでいく」のを感じたら、どんどん夢中になってやったらいいのです。
「好き嫌い」のアンテナを常に張っておく
私は20年以上俳優をやってきて、今では「好きなこと」と確信を持てますが、20代の時は「本当に好きなのか?」と疑問に思ったり、わからなくなる時期がありました。
…というのも、もともと俳優は母が事務所のオーディションに勝手に応募し受かり、なんとなく続けてきて、ある意味他のこともあまりやったことがなく自分の中の「好き嫌い」がよくわからない状態にいたからです。
そんな時に、日々の生活の中で「自分の「好きなこと」「嫌いなこと」ってなんだろう?」と常にアンテナを立てながら、時には紙に書き出したりしていました。
最初は、小さいことでも、しょうもないことでも、なんでもいいのです。
- 寝ることが好き
- お風呂に浸かるのが好き
- 旅行に行くのが好き
- 嘘をつくことが嫌い
- 陰口を言うのが嫌い
- 感情任せに怒ることが嫌い
などなど、些細なことでもとにかく紙に書いていきました。
そうすると「自分という人間がどういう人なのか」少しずつ輪郭が見えてきます。
そして、その好きなことを掘り下げていくと共通項が見えてくるのです。
例えば、私の好きなことは
- 人の喜ぶ顔が好き
- ディスカッションや話すことが好き
- 相手を良い方向へ変化するのが好き
なのですが、こうして見ていくと私は「人が好き」プラス「人と”直接的に”コミュニケーションをとることが好き」ということがわかってきたりします。
なので、映像やテレビのお仕事よりもお客様の反応をダイレクトに受けられる舞台やミュージカルが好きということがわかってきます。
あとは私は人をサポートしたりアドバイスして、人が良い方向へ変化することに喜びを感じ、好きなんだ。ということが見えてきます。
「でも、好きなことがそんな具体的に出てこないよ」という言語化することにあまり慣れてない人もいると思います。
そういう人は「好き」が抽象的なので、さらに「なぜ?」を使って具体的にして見てください。
例えば、私は「美容院に行くことが好き」です。
これだけでも、充分に素敵な「好き」ですが、さらに「なぜ、美容院に行くことが好きなのか」母要因にいる間、どんな時に一番気持ちが上がるのか」を考えてみてください。
私の場合であれば、髪を切り綺麗になるのも嬉しいですが、それ以上にスタイリストさんとコミュニケーションをとり、話している時間、さらに言えばスタイリストさんが楽しそうに話してくださる姿にとても上がります。
もちろんスタイリストさんが素敵な人というのもありますが、そういったことからも私は「人が好きで、人と話すことが好きなんだ」ということがわかります。
「好きなこと」と言われると、仕事や趣味に当てはめようとする人がいますが、こういった些細なことから好きを見つけていき、少しずつ輪郭をはっきりさせていく方法もあることも覚えておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
おそらく「自分の好きなことがわからない人は、意外に多いのでは?」と私は思っています。
好きなことを見つけることは「自分を知ること」でもあります。
好きなことを取り戻していく過程で、たくさんの発見があります。
そして少しずつ自分を知っていくと、迷いがなくなり自分を信じることができるようになり、とても生きやすくなります。
焦らずその過程を楽しむこともとても重要だと私は思います。
「自分を知る」ことはすごく楽しい作業です。
是非、根気強く「好きなこと」を見つけていってください。
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